2.「確率論」について
私が「小林よりのりライジング」に投稿した主張(左端)と
谷田川先生から頂いた反論(中央)と
今回の再反論(右端)を一覧表に纏めました。
こうすることによって谷田川先生が何をどのような語り口で主張し、
また、何について主張しなかったのかが浮き彫りになるかと思います。
平成27年2月10日 私の投稿コメント |
平成27年6月8日 谷田川先生の反論 |
平成27年10月6日 私の再反論 |
確率は分母が大きければ大きいほど妥当性を増す。今後、悠仁親王殿下の1世帯しか残らなくなる状況で確率を論じても妥当性など無い。 |
分母が大きいほど妥当性を増すからこそ、 私たちは旧宮家の復活を提唱しているわけですから、 これは批判どころか我々への援護射撃と受け取ることができる内容です。 |
1.まず、議論の礼儀として確率を論ずるのであればこちらの数式の妥当性を検証するか、新たな数値や計算式をご提出頂きたいです。 「援護射撃」かどうかはそれらの数値や妥当性を以て判断するべきです。 この場合、いくつの宮家があれば妥当性があるのかを最低限、主張して頂きたいです。 2.宮家が減る確率はこちらで検討致しました。 以下の数式で表すことができます。 a=宮家の数 b=出生率 宮家が減る確率=100 x c ab Σ Γ(ab+1)/2 Γ(ab-c+1)c! 0->a-1 この数式で「出生率=2」、「宮家の数=4、10、50」で計算してみると宮家が減る確率は以下の結果となります。 4宮家 → 36.32% 10宮家 → 41.19% 50宮家 → 46.02% 出生率を2.5とすると宮家が減る確率は半減し、3にするとさらに半減します。 「旧宮家の復活」により宮家を増やしても、宮家を維持する確率に影響がないことは明白であり、その場しのぎでしか無く、谷田川先生の議論は無意味です。 男系論者が主張するべきは「出生率の向上」であり、90%以上の安定性を追求すべく、「出生率3」を目指すべきです。 尚、平成17年の皇室典範に関する有識者会議の報告書は出生率を軸に宮家の増減を計算をしています。改めて注目すべきだと思います。 (欄外の引用参照) 3.出生率とは非婚、不妊世帯を含んだ概念です。4宮家で出生率3とした場合、非婚もしくは不妊世帯が1世帯あれば、残りの3宮家で12人の子供を産まなくてはいけません。 また、子供が2人の世帯があると残り2世帯で10人の子供を産まなくていけません。 さらに、上記2の計算式は「性別の偏り」を考慮しておりません。 現在の皇統の危機は8人連続で女子が生まれたことで訪れました。 このことは無視できません。 議論が煩雑になるので結論のみ申し上げると、「非婚」「不妊」「性別の偏り」を考慮して、4宮家を維持するためには1世帯当たり5〜6人以上の子供を生むことが望まれます。 「出生率3」は安易に可能と言うべき数字ではありません。 4.無意味とは言え、谷田川先生の「解説」から最低限確認できたことは悠仁親王殿下の1世帯しか残らなくなる状況は、分母が最小であり妥当性が極めて小さく、谷田川先生の「確率論」は適用できないということです。 5.約20歳以下の旧宮家系の男系子孫は旧賀陽宮系に2人、旧東久邇宮系に4人しかおりません。 急速に男系子孫が減少しており、そもそも「復活」できる男系子孫がいなくなる可能性が有ります。 6.本来は天皇から血筋が遠ざかれば臣籍降下(皇籍離脱)となり、皇統から離れることとなります。 「旧宮家の復活」を声高に論ずるは聖俗の観念および君臣の別を弁えておらず如何なものかと思います。 |
悠仁親王殿下の妃殿下選びが難航することが予想されるがそのことを全く配慮していない。 また、精神的なものが女性の妊娠には大きく影響する。 雅子妃殿下のように重圧が加わわる中、何人もの子どもを望む事はあまりに酷である。 |
これについては拙著でもホームページでも繰り返し主張していますが、 これまで皇太子殿下のご縁談は、 候補になった人が次々と週刊誌に追いかけ回され、話が潰れてきた経緯もあるので、 男系とか女系とかそういうことではなく、皇族のご結婚問題そのものを考え直す必要があります。 女性宮家だったら簡単に結婚ができるなど考えが甘すぎるでしょう。 |
1.根本的な食い違いがあります。 谷田川先生は、悠仁親王殿下のお子様に男子が生まれる可能性がある以上、「現状維持」すべきであるというお考えのように思います。 悠仁親王殿下お一人という状況では妃殿下選びが難航することは明白であり、あるいはご成婚となっても、一人の女性に皇統の存続が伸し掛かる状況は過酷だと申しております。 繰り返しますが「悠仁親王殿下お一人という状況」が非常に危ういと考えます。 谷田川先生の「確率論」にはこのような状況が反映されていないというのが私の主張です。 2.結婚問題を考え直すとのことですが、谷田川先生のお考えをご教授頂ければ幸いです。 「男系とか女系とか」ではないのであれば「旧宮家の復活」「女性宮家の創設」以外のお考えをお持ちかと思います。 |
そういった中でも、旧宮家の復活により、宮家が増えれば、 一つを潰しても意味がないので、悠仁親王殿下のご縁談はプレッシャーが多少なりとも小さくなるだろうと期待しています。 |
左記の「解説」の「旧宮家の復活」を「女性宮家の創設」に置き換えてみましょう。 左記の文章と上段の文章の関連が無いように思います。 |
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男系論者はこのような反論をすると確率論と状況論をすり替えるなと決まって再反論をする。 状況を見ず、安易な確率にしがみつくのは以下のようなギャンブル中毒者である。 ギャンブル中毒者 : 今日はパチンコの新装開店日だ。パチンコに行ってくる。 妻 : あなた、生活費が無くなってしまいます。 ギャンブル中毒者 : 新装開店日は店側が利益率より集客率を 重視するから勝率が高い。 妻 : あなた、次の給料日まで20日あります。 光熱費とカードの支払いも残っています。 ギャンブル中毒者 : 私が話しているのは確率論だ。 状況論とすり替えるな! |
(コメントなし) |
谷田川先生・・・ 乗ってきてもらえないので切ないです。 谷田川先生が大嫌いな状況論ですがなぜ無視されるのでしょうか? |
谷田川氏の確率論は小学生の算数の宿題のようで余りに程度が低い。 次の質問に答えてください。 「花子さんが子どもを三人産みました。男の子が一人以上産まれる確率は何%でしょうか?」 |
まったく根本の論点をすり替えた批判です。 そもそも小林よしのり氏が 「一夫一婦制で、何世代も確実に男子を産み続けることなど不可能なのだから!明治天皇も大正天皇も側室の子である。 その後に昭和天皇、今上陛下、皇太子殿下と3代も嫡男が続いたのは 異例の幸運だったのであり、逆に女子ばかり続くことだって当然起こる」 と述べたことが、ことの発端です。 お子の数では、大正天皇は4人、昭和天皇は7人、今上陛下は3人ということで、 男子誕生の確率は93%、99%、87.5%ですから、 当たり前のように男子が生まれただけのことだということです。 |
申し訳ございませんが、何度読み直しても何がどうすり替えなのか分かりません。 ご主張のような、大正天皇→93%、昭和天皇→99%、今上陛下→87.5%という計算が小学生並みだと申しております。 谷田川先生の計算は過去にしか適用できません。 花子さんが子供を三人産んだ後にしか計算できません。 将来に適用できないという自覚の無さが危ういのです。 ご主張の計算式を将来に適用したいなら、悠仁親王殿下のお妃様から何人のお子様が生まれるのかご教授ください。 |
お子がまったく産まれないケースのリスクについては以前に月刊『正論』で歴代天皇を世代別に分類して考察しています。 |
ご主張の論文(正論2012年1月号)を拝読致しました。 下記の通り反論致します。 1.ご主張の一覧表に私が加筆したものを欄外にリンクで掲載しておりますが、正直なところ何を主張されたいのか理解できません。その上、悠仁親王殿下にお子がまったく生まれないリスクを軽減させるような記述がありません。 2.悠仁親王殿下の御代は皇族がお一人であり、1代で1世となります。悠仁親王殿下にお子がいらっしゃらなければ皇統断絶となります。ご主張の1/3の確率での皇統断絶が懸念されます。 現状維持を選べないことは確実であり、今すぐに女系公認なり「旧宮家の復活」なり何らかの対策が必要です。 3.私の集計では皇女の数が著しく少なく、記録に残っていない皇女が多数存在すると思われます。 男女同数が生まれていたとすると、1世代当たり4.6人生めば86%の確率で男子が1人以上生まれることになります。 逆に言えば4〜5人生んでも14%の確率で男子が生まれないということです。 ご主張の一覧表は男系維持の根拠になっていないように思います。 4.第一夫人以外の女性が生んだ子供の数は、第一夫人の子供の数と比較して2.7倍になります。 乳児死亡率が50%としてもあまりにも子供の数が多いと思います。 側室制度は乳児死亡率を補完する以外の目的があると考えるべきです。 |
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先に1.で分母が小さければ確率は参考にならないと書いたが試みに私が別の確率を提示したい。 (面倒であれば計算式は読み飛ばしてください。) b b Σ [ a x { 1 - (1/2) } x c ] = 0.66 0->4 (※bは1/2に掛かる指数です) a = 95% : 悠仁親王殿下がご結婚される確率 b = 0 ~ 4 : 子供が産まれる数(0~4人とする) c -> b = 0 のとき、c = 5% (c人の子供がいる世帯の割合) b = 1 のとき、c = 25% b = 2 のとき、c = 40% b = 3 のとき、c = 20% b = 4 のとき、c = 10% ※上記のa~cの係数は男系論者にかなり有利になるように設定している。 例えばaは70%程度でも良いかもしれない。 bは0人〜3人でも良いだろう。 cについては3人子供がいる世帯は全体の20%もないし、4人子供がいる世帯は10%もない。 |
(コメントなし) |
一番頭を悩ました計算式を完全スルーとは参りました。 この計算式の評価を提示して欲しかったです。 |
この確率からすると悠仁親王殿下に男子が1人以上産まれる 確率は「66%」である。逆に言えば皇統が断絶する確率は 「100%ー66%=34%」である。 また、上記の係数から別の計算をすると男子が1人のみとなる 可能性は「40%」であり、これは皇位継承の危機を先送りする事を 意味する。 宮家が増える確率は「100%ー34%−40%=25%」しかない。 余程運が良くないと悠仁親王殿下の次世代も皇統断絶の危険性が 伴うのである。 結論を言えば「断絶」「危機の先送り」「宮家が増える」の 3者択一の中でも「宮家が増える」は分が悪いという事になる。 ギャンブラーにはたまらないスリルだろうが、安定的な皇位継承には程遠い。 |
(コメントなし) |
谷田川先生がスルーされた意図は「分母が1では参考にならないから」でしょうか? 左記の数式は谷田川先生の計算式をベースにして、将来に適用できるようにしたものです。 悠仁親王殿下お一人という状況のまま推移することは、極めて分が悪いギャンブルだということに対して反論しなくてよいのでしょうか? |
有識者会議報告書(参考文献)→こちら
正論2012年1月号 谷田川先生の一覧表への加筆・コメント→こちら
【谷田川先生への再反論 各項目へのリンク】
トップページ
1.経緯
2.「確率論」について
引用(有識者会議報告書抜粋)
考察(皇子女数 一覧表)
3.「フランス王室論」について
引用(参考文献より)
4.「現代医学論」について
5.まとめ