4−6 コモン・ローは先例を生み出す機能がある。
コモン・ローは先例を重んずる。
それではその先例は如何にして作られるのか?
一説によると、記憶の及ばない遠い過去に先例はあったが、
たまたま判例として記録されなかっただけで、
裁判官が胸の中からその先例を取り出すと言う説である。
(宣明説)
他説によると、裁判官が自らの良心で先例を作り出すと言う説である。
(創造説)
いずれの説にせよ、女系公認の先例を作り出すことは可能である。
宣明説によるならば神話における天照大神から
邇邇芸命への継承まで遡ればそれは女系継承であり、
記憶にも記録にも無いことを胸の内から取り出す必要は無い。
創造説によるならば、女性天皇の懐妊禁止、
女性天皇の結婚の禁止は良心的ではない。
また、男系男子限定において皇室に嫁ぐ女性の不幸は
不道徳の極みであり、良心がある人間であれば
とても許容できるものではない。
良心に従い、女系公認の先例を作り出すべきである。
以上
1.なぜ中川八洋先生か?
2.中川八洋先生の皇統関連の著作
3.中川八洋先生の男系論の要約
4.中川八洋先生の男系論への反論
−1 英国において慣習法(コモン・ロー)は エクイティ(衡平法)により修正される、
−2 権力者は時代の要請に応える必要がある。
−3 コモン・ローは不正に対して救済するためのものである。
−4 道徳はコモン・ローよりも優先される。
−5 コモン・ローは時代の要請により再解釈される。
−6 コモン・ローは先例を生み出す機能がある。
−7 人権思想は完全には無視できない。
−8 まとめ
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